もしドコモがiPhoneを出したら

「もしドコモがiPhoneを出したら」。日経だけでなく、産経も「ドコモ、今夏にもiPhone投入へ」と報じた今春ごろから、そう思うことが増えてきました。

そう思うのは、もしドコモがiPhoneを出したら、「ソフトバンクを解約して『2台持ち』を解消できるから」というのが、個人的な最大の理由ですが、その次に大きい理由は、iPhoneを扱っているキャリアが、ドコモの「Xiパケ・ホーダイ ライト」相当のサービスを導入しないということです。

auとソフトバンクには、ブロードバンド回線とのセット割引（「auスマートバリュー」や「スマホBB割」）があることも、3GB上限プランを導入しない要因の一つだと思いますが、割引対象の回線を利用していないユーザーは、当然その割引を受けられず、これはドコモがiPhoneを扱わないことによる弊害だと感じています。

キャリアメールと絵文字

次に気になるのが、ドコモのキャリアメールです。

他社と同様に、MMSやIMAPへの対応も考えられますが、その場合、メッセージR/Sの扱いをどうするのか気になります。メッセージR/Sにも対応するとしたら、「ドコモメール」アプリでのサービス提供という可能性もあります。

ドコモは、Android向け「ドコモメール」のサービス開始を、10月下旬に延期しましたが、予想される新型iPhoneの発売時期と重なるのも、色々考えてしまいます。

それから、メール関連で気になるのが絵文字です。

現在のiPhone（iOS）には、ソフトバンクの絵文字デザインをベースにした、複数色によるカラフルな絵文字が使用されています。個人的には、このアイコンと呼ぶべきかもしれない絵文字が嫌いで、ほとんど使っていません。ドコモの単色による絵文字の方が好みです。

iOS 7で、アイコンなどのデザインがフラットに変わりますが、できれば絵文字も変更してもらいたいです。

MNP競争

もしドコモがiPhoneを出したら、予想されるのが、MNP競争の激化です。

最近では、iPhone 5の16GBがMNPで0円というのも見かけますが、機種変更するよりMNPした方が安いなら、そちらを選ぶ人は少なくないですよね。特に、キャリアサービスに低依存のスマホでは。

今秋には、ドコモの「カムバック割」クーポンが、一斉に利用されることになるのでしょうか。

しかし、キャッシュバックで「釣った客」は、キャッシュバックで「釣られる客」でもある訳で、そんな顧客を獲得するためにコストを掛ける意味があるのか、疑問には思います。

SIMロック解除

そして、SIMロックです。

もし、ドコモがiPhoneを出して、SIMロックの解除に対応したら、他社も追随するのでしょうか。それとも、ドコモがiPhoneを出すことで、SIMロック解除に対する需要が一気に下火になり、うやむやになってしまうのか。

個人的には、SIMロックが掛かっていても不便は感じませんが、いわゆる「分離プラン」で購入した端末にSIMロックを掛けるのは、ユーザーの不利益にしかならないと思います。まぁ、機種変更が「実質0円」で、機種変更してもしなくても、毎月の支払額は一緒という状況は、本来の「分離プラン」とは呼べないと思いますが。

もし、今使ってる端末が、ポートアウト先のキャリアでそのまま使えるなら、端末を買い替える必要も無いし、キャッシュバックがなくても気軽にMNPできるんじゃないでしょうか。

ツートップはiPhoneの布石か？

ドコモのMNPでの一人負けっぷりに、「iPhone出さないとヤバいんじゃないか」という雰囲気に加え、今夏モデルの「ツートップ」を優遇することで、「iPhone導入の布石か」という見方も強くなっているように感じます。

今まで以上に、「ドコモiPhone」に対する期待感が高まっているように感じますが、ほぼ確実に言えるのは、ドコモが明確に否定しない限りは、この状況は新型iPhone（5S？）が発表されるまで続くということ。これで発売されなかったら、それに対する失望も、今まで以上のものになるんじゃないでしょうか。

個人的には、ドコモがiPhoneを出せばドコモで機種変更し、出さなければソフトバンクで機種変更するだけなので、出なくても今までどおりなんですけど、できれば出して欲しい。ドコモがiPhoneを出さないことによって、競争が鈍化しているように感じる（とくに料金）ので、ぜひともドコモにiPhoneを出してもらいたいと思います。