同じ1,980円でも実質値上げに
昨年、ドコモのCMでよく耳にした「イッキューパッ」というフレーズ。あれは、「docomo with」と「シンプルプラン」を組み合わせると、「ひとり当たり月々1,980円(税抜)から(3人家族の場合)スマホが使える」とアピールするものでした。
そして、ドコモが6月から開始する新プラン「ギガライト」も、同じく3人家族の場合はひとり月々1,980円からとなります。
この数字だけを見ると、新プランも変わらずお得に使えるように思えますが、プランの中身をよく見ると実質値上げとなっています。
「ギガライト」と「docomo with」の比較
ドコモは3人家族を例として提示していますが、子供が複数居たり、別居している親や兄弟もファミリー割引のグループに組み入れているケースも珍しくはないと思います。ということで、3人から5人家族までの料金を、「ギガライト」プランと「docomo with(シンプルプラン+ベーシックシェアパック)」で比較してみました。なお、下表の料金は家族分の合計金額で、税抜です。
ギガライト | docomo with | |||
---|---|---|---|---|
料金 | 容量 | 料金 | 容量 | |
3人 | 5,940円 | 1GB×3 | 5,940円 | 5GB |
4人 | 7,920円 | 1GB×4 | 6,220円 | 5GB |
5人 | 9,900円 | 1GB×5 | 6,500円 | 5GB |
3人家族の場合
料金は同じですが、容量が5GBから合計3GBへ減ってしまいます。実質値上げ。
4人家族の場合
料金は月々1,700円(税抜)高くなり、容量も5GBから合計4GBへ減ってしまいます。年間20,400円(税抜)の値上げ。5人家族の場合
容量は同じですが、料金が月々3,400円(税抜)高くなってしまいます。年間40,800円(税抜)の値上げ。
「ずっとドコモ特典」で負担減も
新プランでは従来の「ずっとドコモ割」に変わり、「ずっとドコモ特典」という長期契約向けのサービスが開始されます。従来は代表回線のみが割引対象でしたが、「ずっとドコモ特典」では各回線ごとに毎年ポイントがもらえるようになります。
契約期間に応じて、それぞれ最大3,000ポイントがもらえるので、新旧プランで料金が同じ3人家族の場合は、ポイント分を差し引いて実質値下げと考えられなくもないです。
しかし5人家族の場合は、最大で合計15,000ポイントもらえるものの、料金の値上げ分を補うには大きく不足しています。
「みんなドコモ割」の拡充を
docomo withであれば、1回線増えても料金は月額280円アップですみましたが、ギラライトでは3回線目以降は1回線ごとに月額1,980円アップとなります。その差額は1回線あたり1,700円。
新プランに適用される「みんなドコモ割」は、回線数に応じて割引額がアップしていきますが、3回線で上限に達し、月々1,000円引きが最大です。
ドコモは、この料金帯の新旧プランを比較して「4割値下げ」と大々的にアピールしていますが、それは「docomo with」などの割引を適用する前の料金との比較です。それも3回線契約に限った場合です。
従来の割引後の料金よりも4割下げろとは言いませんが、4回線以上の契約も従来と同額程度に割引いてもらいたいです。
そのためにも、4回線以上も「4回線は1,250円、5回線以上は1,500円」という具合に、「みんなドコモ割」の割引額を増やしてもらえると有難いです。
従来の「シェアパック」は、分かりにくいとの声もあったようですが、うまく使えばお得になる、いい仕組みだったんですけどねぇ。
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