2012年4月21日

Kodak グレーカード R-27

コダックの「グレーカード R27」を購入しました。

前から気になっていた商品なのですが、先日、楽天市場にアクセスすると、何かポイントが増えてると思ったら、応募したことを忘れてたキャンペーンに当選したようで、これを機に購入しました。

グレーカードとは


グレーカードとは、文字通り「灰色の板」です。

簡単に説明すると、この世の物体の光の反射率を平均すると18%になるそうで、カメラ内蔵の露出計は、どんなものでも、それを基準に露出(明るさ)を調節します。反射率の高い白色のものや、反射率の低い黒色のものでも、カメラはお構いなしに、反射率18%のグレーに写そうとします。結果的に、被写体によっては、見た目の明るさ通りに写らないことがあります。

グレーカードは、その基準となる標準反射率18%の特性を持つように作られたカードです。

試しに、黒色のバッグを、カメラ任せ(オート)で撮影すると、次のように写ります。

▲カメラ任せで写した写真

これを「黒」と思い込めば、黒に見えるかもしれませんが、実物よりも明るく(白っぽく)写っています。

つぎに、バッグの前にグレーカードを置いて、同じくオートで露出を測り、AEロックをして撮影すると、次のように写ります。

▲グレーカードを使ってAEロックして写した写真

これがバッグ本来の「黒」です。

ちなみに、グレーカードを使わずに撮影した写真との露出(EV)差は、1 2/3EV(段)だったので、グレーカードを使わず、-1 2/3EVの露出補正をして撮影すると、次のように写ります。

▲露出補正して写した写真

グレーカードを使って撮影したものと、同じ明るさです。このように、露出補正を適正に行えば、グレーカードを使わなくても、正しい明るさで撮影することは可能ですが、補正量が分からない場合にはグレーカードを使うと便利です。

新しいグレーカード


実は、同じコダックのグレーカードは、十数年前に購入したものを、もう1セット持っています。

▲旧グレーカード「CAT 152 7795」(左)と新グレーカード「CAT 190 3061」(右)

パッケージのデザインも変わっているのですが、十数年も経てば中身も変わっていました。まず、古いグレーカードセットには、8×10インチのカードが2枚と、4×5インチのカードが1枚、4×5インチ用のカードケースが1枚入っていたのですが、新しい方は8×10インチと4×5インチのカードが、それぞれ1枚ずつの合計2枚だけで、4×5のケースは付いていませんでした。

そして、肝心のカード自体も変わっています。新旧のカードを並べて撮影したのが次の写真です。

▲旧グレーカード(左)と新グレーカード(右)

経年の影響も否定できませんが、左の旧カードの方が黄色っぽいです。フィルム時代にはあまり関係ありませんが、デジタル時代はホワイトバランスの調整にもグレーカードを使うことがあるので、この違いは影響がありそうです。

カードのグレー面の材質も変わっていて、旧カードは「ただ色を着けただけ」という感じなのが、新カードは艶消しの塗料が塗られているような感じです。

その違いからか、旧カードは角度によって明るさの差が出やすいのですが、新カードはその差が小さくなっているように感じます。

古いグレーカードのケースには「630円」の値札が付いたままですが、新しいカードは2,000円以上しました。枚数が減っているにも拘らず、価格は3倍以上にもなっているということは、それだけ品質が上がっているということでしょうか。

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