2018年4月28日

ドコモ、標準・小容量パケットパックを受付終了し新定額サービス開始

ドコモが、新しいデータ定額サービス「ベーシックパック/ベーシックシェアパック」を5月25日から提供開始すると発表しました。

プラン選びが簡単に


ベーシックパック/ベーシックシェアパックは、月間の使用データ量に応じて料金がそれぞれ4段階に変動するプランです。

また、新定額サービスの提供開始にあわせ、従来のパケットパックのうち「標準」と「小容量」のプランへの新規受付が終了されます。これにより、今後はベーシックパックかウルトラパック(大容量)の中から選ぶことになります。

複数契約向けパケットパック料金

上限データ量料金
ウルトラシェアパック100100GB25,000円
ウルトラシェアパック5050GB16,000円
ウルトラシェアパック3030GB13,500円
ベーシックシェアパック30GB6,500〜15,000円

単独契約向けパケットパック料金

上限データ量料金
ウルトラデータLLパック30GB8,000円
ウルトラデータLパック20GB6,000円
ベーシックパック20GB2,900〜7,000円

ベーシックパックの利用可能データ量の上限は、最下位のウルトラパックと同じですが、上限まで利用した場合の料金はウルトラパックよりも高くなります。

今後ドコモを契約するなら、とりあえずはベーシックパックで契約して、毎月上限まで達するようであれば、ウルトラパックへ変更するという使い方が基本となるので、加入時のプラン選びが、これまでより簡単になりそうです。

15GB以内はシェアパックより安い


一方、既存のドコモユーザーで、現在「標準」以下のパケットパックを契約している場合、従来のプランと新プランで、どちらが安くなるのか比較してみました。

まず、複数契約向けのベーシックシェアパックから。

料金は、契約15年以上(プラチナステージ)の「ずっとドコモ割プラス」適用後で比較しています。カッコ内の金額が、割引適用前の料金です。赤字の料金は、受付終了となるプランです。また、料金はすべて税抜きです。

使用データ量ベーシックシェアパックシェアパック差額
30GBまで13,800円(15,000円)12,300円(13,500円)1,500円
15GBまで10,800円(12,000円)11,300円(12,500円)-500円
10GBまで8,000円(9,000円)8,500円(9,500円)-500円
5GBまで5,600円(6,500円)5,700円(6,500円)-100円

月間の使用データ量が15GB以内であれば、いずれもシェアパックよりもベーシックパックの方が安くなります。

ベーシックシェアパックの5GB以内の割引適用前はシェアパック5と同額ですが、ずっとドコモ割の割引額がシェアパック5よりも多くなるため、割引適用後の料金はシェアパック5よりも安くなります。

データSパックより高くなる可能性も


次に、単独契約向けのベーシックパックです。

使用データ量が、ベーシックパックのステップとデータパックとで異なるので、両方のデータ量をすべて含めて比較しました。

使用データ量ベーシックパックデータパック差額
20GBまで6,200円(7,000円)5,200円(6,000円)1,000円
5GBまで4,200円(5,000円)4,200円(5,000円)0円
3GBまで3,400円(4,000円)4,200円(5,000円)-800円
2GBまで3,400円(4,000円)2,900円(3,500円)500円
1GBまで2,700円(2,900円)2,900円(3,500円)-200円

上限5GBのデータMパックをベーシックパックに変更した場合、月間の使用データ量が3GBまでなら800円安くなり、3GBを超え5GB以内であればデータMパックと同額になります。

上限2GBのデータSパックをベーシックパックに変更した場合、月間の使用データ量が1GBまでなら200円安くなりますが、1GBを超え3GB以内であればデータSパックより500円高くなります。

現在データSパックを契約していて、使用データ量が1GBを超えている場合は、ベーシックパックに変更すると、料金が今よりも高くなってしまうので注意が必要です。

シンプルプランと組み合わせ可能


ベーシックパックとデータパックの違いは、データ料金だけではありません。

月額980円で通話従量制の「シンプルプラン」は、データS/Mパックと組み合わせることができませんでしたが、ベーシックパックはそれが可能になります。

これまで、ドコモのスマホ向け料金プランで単独契約の最安プランは、「カケホーダイライトプラン」と「データSパック」の組み合わせで、spモードを含めると月々の料金は5,500円でした。

しかし、シンプルプランとベーシックパックの組み合わせでは、月間の使用データ量が1GB以内の場合、spモードを含めると月々4,180円。これまでの最安プランよりも月々1,320円も安くなります。

シンプルプラン
+ベーシックパック
カケホーダイライトプラン
+データSパック
基本料980円1,700円
データ通信料2,900円3,500円
ISP料300円300円
合計4,180円5,500円

もし、1GBを超えてしまっても、3GB以内であれば1,100円増の5,280円なので、それでも従来よりも安くなります。

現在、カケホーダイライトプランとデータパックの組み合わせで契約していて、通話はほとんどしないという場合は、シンプルプランとベーシックパックの組み合わせに変更してもいいかもしれません。

繰り越し不可


個人的に、ベーシックパック/ベーシックシェアパックが、従来のパケットパックと大きく異なると思う点は、「パケットくりこし」の対象外であることです。

パケットくりこしを活用すると、普段は月に1GB以上余らせていれば、その分が翌月に繰り越されるので、ある月だけ普段よりも多く使ったとしても、オーバーした分は繰り越し分でカバーすることができ、料金はいつもと変わりません。

しかし、ベーシックパック/ベーシックシェアパックでは、普段よりも多く使ってしまった月は、料金もいつもより高くなってしまいます。特に、ステップごとの料金差が大きいベーシックシェアパックでは、その影響がより大きくなります。

ぼくは現在、月間5GBまでの「シェアパック5」を契約していますが、もしこれをベーシックシェアパックに変更すると、ずっとドコモ割適用後で月々100円安くなります。しかし、ある月に5GBを超えてしまうと、その月の料金は2,400円も増えてしまいます。

5GBを越える月が2年に一度なら、割引が増える分と相殺される計算ですが、その程度の差額ならば、個人的には繰り越しがある方が安心できるので、これからも「シェアパック5」の契約を続けるつもりです。

今後、もしベーシックシェアパックが、5GBよりも少ないデータ量からスタートして、さらにステップごとの料金差が小さくなれば、ベーシックシェアパックへの変更を考えたいと思います。

0 件のコメント: