主に、G7 Xとの比較目線で、簡単に評価してみたいと思います。
軽くてなんぼ
ファーストインプレッションとしては、やっぱり軽いのがいいです。コンデジは「軽くてなんぼ」です。
G9 Xの重さは209gで、G7 X(304g)やRX100M4(298g)と比べて、約30%も軽くなっています。実際に持ってみると、その差は明らかです。
G7 XやRX100M4は、F1.8-2.8の大口径レンズ搭載としては軽いのかもしれませんが、100gも重くしてまでそれが必要かというと、要らないんですよね。ぼくの場合。G9 Xも、広角端は「F2」で十分明るいですし、望遠側はあまり使わないので、メリットがほとんどありません。
とにかくコンデジとしては、軽くてコンパクトなのが絶対条件です。コンデジは、ズボンやジャケットのポケットから「スッ」と取り出して使いたいんですけど、300gもあるとそれが難しいんです。
その点G9 Xは、1/1.7型センサーを搭載した従来のデジカメと変わらない重さで、これまでと同じ感覚で使えます。
コントローラーリングをフル活用
そんな軽さが魅力のG9 Xですが、軽量化のためか一部の操作ボタンやダイヤルが省かれていて、操作性が悪くなってるんじゃないか心配でした。しかし、実際に使ってみると、操作性を低下させないように、色々と考えられています。
キヤノンのコンデジで、ぼくが特に気に入っている機能であるAFロックも、シャッターボタン半押し+「MENU」ボタンで可能です。この機能を使えば、シャッターボタンから指を離したり、撮影してもピント位置は固定されたままになります。
AEロックは、モニター画面のアイコンをタッチすることで使用できるのですが、アイコンが画面の右端に配置されていて、カメラを構えたまま右手の親指で操作ができます。ただ、AEロックは撮影すると解除されてしまうのが不便です。
あと、省かれた背面コントローラーホイールの機能の一部を、レンズ周囲のコントローラーリングが兼ねています。ISO感度の変更や露出補正などは、コントローラーリングでも変更可能ですし、設定画面のメニューも、コントローラーリングとズームレバーで操作できます。
操作方法が変わったことと、コントローラーリングの機能が増えたことで、慣れるまでは戸惑う場面が多いですが、背面コントローラーホイールが無くなって不便になったとは感じません。
また、コントローラーリングの重さも、G7 Xよりもだいぶ軽くなって、小気味よく操作できます。
USB充電対応
USB充電に対応したことも、人によっては重要なポイントかもしれません。旅行の時など、荷物を少しでも減らしたい場合には、ありがたい機能です。
画質と重さのバランスがいい
画質に関しては、センサーサイズも画素数もG7 Xと同じで、なんならRAWが14ビットにアップした分、G9 Xの方が画質は上です。
センサーサイズが1型ともなると、スマホとの画質の違いは明らかで、解像力や階調は見ていて気持ちがいいです。
画質や操作性をほとんど低下させることなく、1型センサー搭載のコンデジとしては、格段に軽くなったG9 X。EVFやチルト式モニターは非搭載ですが、その方がシンプルで個人的には好感が持てます。それさえ必要としなければ、特に欠点もなく、G9 Xは「1型コンデジの一つの完成形」だと思います。
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