ソフトバンクと同様、通話定額プラン向けのデータ定額サービスに、月額6,000円(税抜)で20GBまで使える「データ定額20」と、月額8,000円(税抜)で30GBまで使える「データ定額30」が追加されます。
一方、ソフトバンクがデータくりこしの上限を5GB、テザリングオプション月額1,000円(税抜)としていたのに対し、auはくりこしの上限を無くし、テザリングオプションについては来年4月末まで無料にするキャンペーンを実施します。で、ソフトバンクはこれに対抗し、くりこし上限の廃止とテザリングオプション無料のキャンペーンを発表しました。
しかし、auの「データ定額20/30」も、契約したデータ容量を利用できるのは契約者本人に限定してきました。auには、それぞれが契約しているデータ容量を、家族間で任意に分け合える「データギフト」というサービスがありますが、「データ定額20/30」はこのサービスの対象外となっています。
また、「データ定額20/30」開始に伴い、従来から提供してきた「データ定額8/10/13」への受付を停止します。現在「データ定額8/10/13」に加入している契約者は、その後も継続して利用できますが、今後契約できるデータ定額のうちデータギフトを利用できるプランは「データ定額1/2/3/5」に限定されることになります。
これらのプランは、比較的データ容量が少なく単価も高いので、データギフトを利用するメリットが少ないです。
ソフトバンクの「ギガモンスター」も、家族間でのシェアには非対応ですし、これらの2社はデータ容量の共有化には消極的です。
ドコモの場合
一方、ドコモは、まだギガモンスターの対応策を発表していません。
ドコモは前記の2社と違い、家族間でのデータシェアが基本の料金体系となっているので、単純に同様の新プランを追加するのは難しいのではないでしょうか。
例えば、夫婦と子供(中学生)1人の3人家族をモデルケースとします。夫婦は必要な時以外はほとんどスマホを使わないが、子供がスマホでYouTubeを見まくるせいで毎月すぐに速度制限に掛かってしまうので、データ容量20GBの「シェアパック20(大容量)」に加入しているとしましょう。家族の中で一人だけがデータを大量に使うために、大容量のシェアパックに加入している場合です。
そこで、もしドコモが先行2社と同様に、家族間シェアできない単独契約向けの「データパック」に、20GBと30GBのプランを他社と同額で追加するとします。
現在「シェアパック20」に加入している場合、毎月のパケットパック(シェアパック)料金は、20GBで「16,000円 + 500円 × 2 = 17,000円」です(契約15年以上の場合15,200円)。
これを、5GBの「シェアパック5(小容量)」に変更し、子供だけシェアグループから外して20GBのデータパックに加入すると、5GB+20GBで「6,500円 + 500円 + 6,000円 = 13,000円」と4,000円の値下げになります。ドコモにとっては、それだけの減収です。
しかも、シェアグループから外すとなると、子供は別にドコモである必要はなく、他社にMNPする選択肢も出てきます。ドコモがこのまま対抗策を打ち出さなければ、iPhone 7への買い替えを機に、他社へ乗り換えるケースも出てくるでしょう。
かと言って、シェアパックの料金を値下げすれば減収になりますし、料金据え置きで容量を増やしたとしても、契約者が従来よりも安いプランに変更すれば、これまた減収です。
果たして、ドコモはiPhone 7発売までに対抗策を打ち出すことはできるのでしょうか。
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