2014年9月16日

PowerShot G7 Xと RX100M3の比較

ようやくキヤノンから、1型センサー搭載コンデジの「PowerShot G7 X」が発表されました。

10月3日発売予定で、オンラインショップでの価格は66,800円(税込72,144円)です。

型番からすると、「PowerShot G7」の後継機となるんでしょうけど、見た目はまったく別物です。Sシリーズでも違和感がないくらい、見た目は普通のコンデジです。

最大の特徴は、何と言っても、コンデジとしては大型の1型センサーを搭載した点です。キヤノンのPowerShotシリーズには、1型以上のセンサーを搭載したモデルが過去にもありましたが、いずれもボディーサイズがかなり大型で、「コンデジ」と呼べる代物ではありませんでした。しかし、G7 Xは、光学ファインダーなどを取り払って、従来よりもかなりコンパクトに仕上がっています。キヤノンからも、ようやくRX100の対抗馬が現れました。

気になるのは重さ


ただし、G7 Xのスペックで気になるのが重さです。281gのRX100M2でさえ、すぐに持ち歩かなくなってしまったので、G7 Xの304gという重さが、最大のネックです。ただ、RX100M2は重さに加えて、操作性にも大きな不満があったので、G7 Xではそれほど不満は感じないかもしれません。

とりあえず、思いつく範囲で、比較されるであろうカメラの重さをまとめてみました。

PowerShot G7 X: 304g
PowerShot G1 X Mark II: 553g
PowerShot S120: 217g
PowerShot S110: 198g
Cyber-shot RX100M3: 290g
Cyber-shot RX100M2: 281g
Cyber-shot RX100: 240g
Nikon 1 J4 + 10-30mm PZ: 317g

G7 Xは、Nikon 1 J4に標準パワーズームレンズを付けたよりも、ちょっと軽い程度なんですねぇ。

大口径4.2倍ズームレンズ


G7 Xのレンズは、「24-100mm相当」の4.2倍ズームで、開放F値はRX100M3と同じく「F1.8-2.8」です。RX100M3は「24-70mm相当」なので、G7 Xの方が望遠に強くなっています。

また、最短撮影距離(ワーキングディスタンス)は、広角端で5cm、望遠端で40cmとなっています。望遠端の画角が違うので単純には比較できませんが、RX100M3の30cmよりは長いものの、同じ画角のRX100M2の55cmよりは短いので、接写もそれほど不自由はないような気がします。

開放F値が「F1.8-2.8」の大口径レンズは、暗いところでもより低感度で撮影でき、高画質を維持できるメリットが大きいです。被写界深度(ピントが合って見える奥行き)は35mm判換算で「F4.9-7.6相当」になるので、それほど大きなボケは期待できませんが、APS-Cサイズの標準ズームレンズと同等のボケは得られそうです。

RX100M3との比較


300g前後のボディーに1型センサーとF1.8-2.8の大口径ズームレンズ、という点で、G7 XはRX100M3とまったく同じです。スペック上での大きな違いといえば、RX100M3には電子ビューファインダーが付いていて、G7 Xのズームレンズは望遠に強い、というくらいでしょうか。

個人的な印象では、フルオートで撮影するならほとんど差はないけど、自分の意図により近づけた写真を撮るには、G7 Xの方が使いやすそうに感じます。

そういった点で、G7 Xはかなり魅力的なんですけど、やはり重さがネックになります。個人的には、露出補正ダイヤルもチルトモニターも要らないし、レンズも暗くていいので、より軽くして欲しかったです。

ただ、同時に発表された「EF24-105mm F3.5-5.6 IS STMやEF-S24mm F2.8 STM」にしてもそうですが、「こういうのが欲しい」というより、今まで「何でこれがないの?」と思っていた商品が出たことで、キヤノンのラインナップが充実されたのは、うれしく思います。

関連記事

0 件のコメント: